ミズミズしい小国の里
環境・健康。水にこだわる小国の情報

▲山頂を雨雲に覆われた湧蓋山と連なる山々。時折、太陽の光が差し込むと右の稜線に風力発電のプロペラが現われる。 |
上田・名原(なばる)の名水池のほとりで、母娘がタモ網を沈めてジッとしていた。孫の通っている保育園にアブラメをすくって子ども達にみせるのだという。魚は見えているのだが、なかなか網に入ってくれない。すっかり、痺れを切らして断念してしまった。子ども達には直接、この場所にふれさせてあげればと思ったが・・・・
里には、こういった共同で使う水場がある。飲み水、洗い水、流し水、かけ水、水は大切に使われている。
人は、一日約2.5リットルの水分を必要とする。命の源である水について小国の源流を訪ねる |
|
湧蓋山(わいたさん)西麓エリア
小国町の東側、大分県九重町と境する山々は、湧蓋山(一四九九m)、ミソコブシ山(一一九六m)、一目山(いちもくさん・ひとめやま一二八九m)と南北におよそ4kmに連なり、屋根沿いに赤谷に曲がれば直線距離にしておよそ6km、高さ一〇〇〇mの巨大な壁に見える。
たくさんの支流をもつ筑後川流域の中で小国町から生まれる場所がここにある。山内川野川(やまうちごうのかわ)が最も奥深い。一目山分岐に端を発し、見え隠れしながらファームロード(そば処和の花)の上手より水量を増す。下方の田畑への灌漑用水は、ここから数キロにわたって引き込まれている。
喚起でも涸れることなく、浮きでも本流は濁らない。
この山々の中腹(標高70m)を走る広域農道「ファームロードわいた」の一角に流(ながれ)湿原がある。山稜に開けた湿原は、放牧された牛たちの水飲み場であったが、今は牧草だけが植えられている。近くの山は水源涵養としてしか流域の人たちを募ったボランティアにより広葉樹が植えられている。また、道路沿いには東屋も設けられ、環境保全の取組みなどを紹介しているのだが、ゴミのポイ捨ては後を絶たない。飲み水がいかに大切か、知らない人はいないと思うが・・

▲流湿原の源。神聖なる空気が漂う。 |
|
 |
|
ミズミズしい小国の里
米・ご飯の味は水で決まる
この西麓エリアには「時の水」と呼ばれる水が出現する。地下を流れる伏流水が大雨の後に溢れるのだそうだ。しかし、田植え時期とはずれるため残念がっていた。
水は、食べ物、飲み物の味を決めるというのは大方の意見。お米に関して、作る側の農家の方は、ひろい水田の中で水口と落とし口では味が違うという。研究かによれば、炊き上がったご飯は約65%が水分。一番、水を吸収するのは最初にお米をとく時なので、その際いい水を使い、後は水道水でもかまわないという。
水ブームでいろんなメーカーが浄水器を販売し、ミネラルウォーターが売り出されている中で、小国では湧水が楽しめる。
|

▲宇津尾権現の吟霊水は参道を担いで持ち帰る
|

▲蓬莱命水は道端にあってありがたい |

▲両神社の手水は飲んでも良い |
TOPへ
わが国の水環境について
地形的に河川は流路が短く、勾配が大きいため降水時は一気に流下していく。森林地帯では、雨は山の保水機能(表層から下層にわたる土壌の細孔)によって一般的に水を貯留する。
良好な森林土壌だと一時間に100_以上の降雨を浸透できるといわれる。しかし、梅雨期や台風による豪雨は予想できない為災害となる。年間の降水量のほとんどがこの時期にかたよるため洪水と渇水の調節が必要になる。
森林とダムがそれぞれの機能を高めることで、わが国の水資源は保たれているのだが、天災は防ぎようがない。
昔、から伝わる土地の日と立つのお祭儀式は、天災を免れ生かされていることに感謝を込めて行われている。水の有難さは、上流に住む人ほど感じている。
「かんかんぜみが鳴きだすと、ながせが上がる」・・ひぐらし(セミ)が泣き始めると梅雨が明ける。と小国の農家の人たちはいう。気象情報のない頃から自然と向き合っていたことが分かる。 |
ことわざ豆知識
流れを汲みて
源を知る
下流近くの水をとって調べれば上流のようすが、うすうすとでもつかめるように、人間の行動や何気ないことば違いで、その人柄がわかるということ。 |
|

▲さすがに水温は低い。 |

▲名原の名水、郷谷の泉。 |

▲山稜に開けた流れ湿原。 |
TOPへ
鮎の友釣りをしていると、時々ゴミや石にハリスがかかり取れなくなります。釣り人は、川の中にいり、その場所まで行ってハリスをはずします。川の中にハリスや道糸を残さないためで、釣り人のマナーです。
水源地に住む私たちは、清らかで豊かな水に恵まれています。森林を守り続けているおかげです。小国町の中心、小さな盆地の宮原は、豊かな地下水に恵まれています。でも、水を大切に、汚してはいけない思いは強くもっています。
小国の森は、おもに杉やヒノキの針葉樹です。約250年の人工林の歴史の中で、人々は植林、下刈り、間伐そして成木を伐採、この繰り返しの見事な循環体系を造り上げています。
河川を汚す原因に家庭からの排水があります。町民の強い要望の下水処理施設は、たんに利便性や快適さからだけでなく下流域の人たちのために源流域の水を汚してはいけない思いからです。
自然の中で山菜やキノコを取られる人たち、渓流釣りを楽しむ人たち、どうか森林や河川を汚さないでください。あなたのために。
|
TOPへ
銭湯学で心を磨く
学生時代、下宿生活の2年間を銭湯通いした。下宿の先輩に銭湯ルールになるものを教わった。水洗トイレも指摘された。教科書にない勉強をさせてもらい、お陰で社会に出ても恥をかくこともない。
銭湯、いわゆる共同で使う浴場は、暗黙のルールがある。
洗い場を確保するタイミングが一番難しかった。銭湯は戦闘だった。先輩は、そこでも上手かった。あわてることなく、スマートにサッと確保するのである。そして、隣があくとよびつけられて一件落着、風呂から上がった脱衣場では、おもいおもいに涼んでいる。扇風機は一台しかなく、ほとんど年配者に占有される。ある先輩は、二つ折りにしたタオルを両手で広げ、体の前で回転、反転を繰り返し涼んでいた。
洗面器(風呂桶)にタオル、石鹸、シャンプーを入れ、銭湯代の回数券を持って通っていた。星空を仰ぎ、将来のことを語らいながら・・・
身が美しいと書いて躾(しつけ)と読めたのは、その後であった
|
 |
TOPへ
|
|